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最初で最後の恋

第10章 あなたのいない日々

神田くんに抱きしめられたときの温もりも優しさも、忘れることができない。


思い出すだけで、あたしの心は強く締め付けられる。




距離を経った日から、神田くんから『どうした?』とか『なんで返事くれないの?』とかメールはきてたけど、直接会いには来てくれなかった。


そして改めてわかったことは、神田くんは本当にあたしのことが遊びだったってこと。


メールでつなぎ止められれば続けるし、だめなら手放せばいい。神田くんにとってはその程度でしかなかったんだ。


なによりその事実を知ったことが、今のあたしを苦しめていた。

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