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俺の運命の相手が、男だった件について。

第2章 イケメンだった件について。

「くっそ…」

なんでアイツと会った初日に、よりにもよってアイツから呼び出しくらわなきゃなんねんだよ…

しかも、頼みたい事が"できた"って何だよ。"できた"って。

「あーあ。完全に運命はじまっちゃってるよ?…ま、仮にも"先生"に対してあの口のききかたは……呼び出しくらっても何も文句言えないけどね。」

やれやれ…と、肩を竦める玲が無性に憎たらしくて、無意識に頭を叩いていた。

「いった…っ…え、酷くない??」

思ったより痛かったのか、頭を抑えながら涙目で玲は俺に訴えてくる。

「うっせ。ばーか」

だが、イライラは収まらず、もう一度玲の頭を叩いてやった。

「もぉ!やめてよ!…つか、冗談抜きで、敬語ぐらいは使った方が良いと思うよ?
…気持ちは何となく解るけどさ。
これ以上、目でも付けられたら、本当に覆せなくなっちゃうと思うし…」

「あーー!ったく…わーったよ!」

─キーンコーンカーンコーン

授業開始の鐘が鳴るなか、もっともな玲の意見に、俺はガシガシと頭を掻きながら投げやりに返事をした。

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