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俺の運命の相手が、男だった件について。

第4章 気持ち悪過ぎるアイツの件について。

大慌てで玲がなだめるが、そんなの後の祭りだ。

本日2度目の注目の的。

皆が急に立ち上がった俺にビックリした表情でこちらを見ている。

無論、柊も例外ではない。

大きく目を見開いた後、またいつもの笑みを浮かべて、ゆっくりと喋りだした。

「……海津くん。そんなに僕が、担任の湯柱(ユバシラ)先生の代わりになるのが嫌なんですか?」

「…え、いや違いま……え?」

否定しようとしたが、柊の言ってる事が上手く読み込めずキョトンとしてしまう。

柊も「おや?」と首を傾げて詳細を話しはじめた。

「どうやら、僕の話を聞いていなかったようですね。

湯柱先生が、この学校に来たばかりで大変だろうから早く馴れるためにも、と僕にこのクラスを任せてくれたんですよ。」

「…ま、ぢかよ…」

「あちゃー…」

ボソッと言った俺の言葉は、目の前にいる玲にしか聞こえなかったらしく、

ヤレヤレと頭を押さえる玲に反して、柊は笑顔を保ったままだった。

「…ちゃんと話は聞いて下さいね。
…では、今日のホームルームは終わります」

柊の声に、ガタガタと席をたっていく生徒たち。

それを呆然とながめ、ストンと、力が抜けたようにイスに座った。

また……関わる時間が増えてしまった…

魂が抜けたように脱力する。

同時に、心の中で頭を抱えた。

だいたい湯柱の奴…自分がめんどくさかっただけだろ。絶対。

いつも怠そうでやる気無かったけど…ついに担任放棄かよ。

ボーッと天上を見つめていると、
ふと玲が視界の端に入り、さっきの事が頭をよぎった。

「ああっ!玲!お前…まぢかよ!」

今はあんな奴のことを考えてる場合じゃなかった!
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