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俺の運命の相手が、男だった件について。

第4章 気持ち悪過ぎるアイツの件について。

「─ちょっと…っ朔!」

「ん…なんだよ」

「なんだよ、じゃないわよ!」

寝起き特有の怠さと共に、ゆっくりと瞼をあげる。

心地よい眠りから無理矢理起こされたんだ。

多少不機嫌な顔をしているであろう事は、自分でも解った。

だが、目の前で腰に手をあて、仁王立ちする姉の不機嫌さには敵わない気がする。

「あんたねぇ…もう夜ご飯よ!
ったく…あんたが起きて来ないからわざわざ私が…」

「え!?もぉそんな時間!?」

顔をしかめながら愚痴を溢す姉の言葉を遮り、俺はつい大きな声を出してしまった。

すぐさま窓の外を見ると、いつの間にか日は落ちて、漆黒の闇に染まっている。

まぢか…さすがに寝すぎた…

「はぁ…」

茫然と窓の外を見る俺に、姉はため息を1つ落とした。

「…先、下いってるよ。あんたも早く来なさいね」

やれやれ…と肩を竦めて、部屋を出ていってしまう姉。

それを何となく見送る。

それから体を起こすと、何とも言い難い体の重さに、一気にやる気が無くなり、またベッドに逆戻りしそうになる。

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