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俺の運命の相手が、男だった件について。

第4章 気持ち悪過ぎるアイツの件について。

うっしゃ。やりー。

玲の反応に、俺は机の下で小さくガッツポーズをする。

…一応HR中だからなるべく小さくは喋ってたけど、さすがに横の席の女子に軽く睨まれてしまった。

突っ伏した状態で目があい、ごめん。と笑いながら片手を顔の前にあげる。

「はぁ…」

女子は呆れてため息をこぼし、再び前を向いた。

それを確認して、机から顔をあげると玲は恥ずかしそうに下をむいている。

まだ言ってもないのに…
恥ずかしがるの早すぎじゃね?

どんだけマヂなんだよ…と思いながらも、ポンと玲の肩を叩いた。

ビク

叩いた直後、玲の肩が怯えたように跳ねるのでパッと反射的に手を引いてしまう。

何をそんなに怯えてるんだ?
…そこまで言いたく無い相手って…一体どんな奴だよ……

手を引いまま固まっていると、玲が震えた口をあける。

「………わか、さんだよ…」

「………え?」

小さいうえに、震えた声だったからとんでもない聞き間違えをしてしまったらしい。

じゃないと、偶然にもここで姉ちゃんと同じ名前の人が出てきたことになってしまう。

「……イヤー、まぢごめん。
明日から火星に行くよ。って言われるぐらいありえない聞き間違いしたわ。

…も一回いってくんね?」

「だから……海津和華さんだよ。
…朔の…姉ちゃん」

「……………はぁあぁあっ!?」

─ガタン

「ちょっ、おい!朔っ!今ホームルーム中……」

聞き間違いでは無かった、ありえない人物に、思わず叫んで立ち上がる。

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