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俺の運命の相手が、男だった件について。

第4章 気持ち悪過ぎるアイツの件について。

「…もういいよ…。」

「え…?」

急にうずくまり、寂しそうな声をだした俺に玲は戸惑ったように、俺の言葉の意味を聞き返してきた。

要はアレだ。

無理矢理言わせるんじゃなく、玲から言いたいと思わせればいい訳だ。

「…俺はさ?玲が好きな奴と上手くいくように協力してやりたい…って…

俺達の仲だから…って。
そー思っただけだったんだけど…」

いつの日か、姉ちゃんの部屋で見た少女漫画のワンシーンを思い出し、精一杯なりきった。

こんなの、現実であったらウザすぎだろ。

とか思ってたけど…まさか、こんな所で役にたつとは。

机に突っ伏しながら、バレない程度でほくそ笑む。

無言の玲は今、言うか言うまいか自分の中で葛藤しているのだろう。

よし。もう一押しだな。

玲の状態を予想し、そう確信した俺はだめ押しとまでに弱々しく言った。

「やっぱり……"親友"でも、言えない事って、あるよな……」

「…ぅあぁあーーーっ!もぉ!わかったよ!!
言うよ!言えばいんでしょ!」

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