あいあむペット
第4章 同居同室生活
朝目が覚めるとそこに鈴也さんの姿はなかった。
私は昨日、ドタバタしていて、疲れていたのか鈴也さんがお風呂に入っている間に寝てしまっていたらしい。
ぼーっとする頭をおこしていると
『しつれいします。』
そう言って執事の早川さんが入ってきた。
早川さんは、私に気がつくと
『あぁ、お起きになられましたか。いやぁ、余りにもぐっすりとお眠りになられていましたので。』
『う…すみません…』
『いえ、よろしいのですが…鈴也様からの伝言で、秘書の仕事は明日からでいいそうです。今日は、ゆっくり休めと…あと欲しいものはなんでも言え…だそうです。』
『あ!秘書…秘書…秘書!!私としたことが…寝過ごすとは…。…鈴也さん、いつもこんなにはやいんですか?』
『えぇ。鈴也様は、実に仕事熱心な方で社長としての責任感が強く、社員の誰よりも先に出勤し、遅くまでお残りになっております。』
……。
お金持ちでかっこよくて…
なんでも簡単に手に入ってしまうような人だと思ってた。
けど…
こんなにがんばっているんだ…。
そう思うとなんだか鈴也さんに対する気持ちが前より変わった気がした。