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あいあむペット

第4章 同居同室生活


早川さんは私を屋敷の一室へと連れてきた。

小花柄のカーテン。お姫様ベット。白い小さな机にふかふかのソファー。

…。お姫様ベット以外は全て私が以前マンションで使っていた物だった。

『…あのっ!ここ…』

『はい。華菜様の前に住んでいらっしゃいましたマンションから家具を持ってきました。勝手にすみません。…ですが、いろいろ急だったので少しでも安心していただきたくこのようなお部屋を用意させていただきました。』

『…ありがとうございます…。』

……
早川さんはホットミルクの入ったティーカップを私の前に置いて

『…実は…秘密なんですけど…これは、鈴也様が華菜様を思ってしたことでして…あぁ…絶対に言わないでくださいね!私が言ったこと!』

あまりにも必死な早川さんはなんだか可愛くて思わず笑ってしまった。

…鈴也さんが私を思って…

すると急に私の頬に早川さんの手が伸びてきた。

『あなたは、笑っているほうがかわいい。』

……。

ボッ!
かわいい⁉︎
私が⁉︎///

『ぁわわわ‼︎すみません‼︎私のようなものがその………。とっとにかく落ち着かれるまでここにいてください。そ…それと、…鈴也様は孤独な方なんです。側にいてあげてください。…………えと…それでは失礼しました!』

あわてて部屋から出て行った早川さんはいつものクールな執事とは大違いだった。


…孤独な方か…

………どうして私はモヤモヤしたんだろう……

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