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所長が食堂を出て行く。

しばらくみんな黙っていた。

桐沢「…なあ…紗江はいつも…泣きそうな顔をしてるのか？」

佐伯「ん？ああ…いつもさ…泣きそうな顔でさ…必死に快感に耐えてる…って感じだな。」

桐沢「…………」

藤本「俺の時もそう…顔は泣きそうなのに身体は熱くてさ…必死に耐えてる姿が何かいじらしくて…堪んなくなる…。」

知らずのうちに小声で話していた。
紗江に聞かれたくないからだろう。

桐沢「…じゃああいつは、紗江は泣かないのか？」

佐伯「泣きそうだけど…泣かないな。」

藤本「そうだな。」

その言葉に桐沢は考え込んだ。

(…じゃあ紗江が泣くのは…俺の前でだけ…なのか？)