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その後また所長室に戻る。

所長「…で、…今からなんだけど…」

所長が言いにくそうに私を見た。

所長「約束だからね…今から隣の部屋で…社長と過ごしなさい。」

その言葉に私は固まる。

紗江「…今から…？…そんな…」

涙がこみ上げる。

桐沢「…………」

桐沢は無意識に拳を握り締めていた。

(…そんな…いきなりかよっ！！)

今から紗江が他の奴に抱かれる…
わかっていた筈なのにどうしようもなく苛立つ。

(…嫌だ…誰にも抱かせたくないっ！)

心の中で叫んでいた。
でも…どうする事も出来ないのだ…。

桐沢は隣の部屋に連れて行かれる紗江を悲痛な思いで見送るのだった。