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好きなの

第2章 過去

「失礼します」

放課後約束通り面談室を訪れた。

「ああ、来たか。色々聞きたいことがあってさ」

先生は少し緊張していた。私だってそう。
私の過去をすべて知る人。
この人自信は何も悪くないのに、過去を知っているという事実が私を苦しめる。

「まあ、座れよ。」

「はい。。。」

大人しく椅子に座る。しばらくして先生は話始めた。

「あのあと・・・しえるが姿を消したあと・・ずっと探してた。風の噂でしえるの両親が亡くなったって聞いた。 だからなおさら気になったけど、連絡とれなかった。ここに来ていたんだね。」

悲しそうな顔をして先生は言う。
先生に黙ってすべて決めた。
先生にはもう会わないと決めていたから。。

「先生。ごめんなさい。でも・・・」

後の言葉は続かなかった。思い出した。不幸の記憶。あれがなければ私は・・・

「ごめん、しえる。でも話してほしい。あのあとのこと。」

私は黙って頷いた。

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