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好きなの

第6章 別れ

その日、私はまたマンションを訪れていた。
相変わらず写真は返されてない。

「崇せんせ、帰りますね」

「ん、また今度ね。しえる、先生つけるのやめて。呼び捨てがいい。」

「はぁいーバイバイ崇。」

赤面した私に先生はクスリと笑って見送ってくれた。


「しえる?」

マンションを出ると後ろから声をかけられた。

「松樹先生…………」

「なんでこんなとこから………??ここ柊先生の家」

バレた。一番知られたくない人だったのに。
私は無意識のうちに走り出していた。

「しえる!!!!!!!」

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