私の掏明くん
第14章 辛い現実
千尋「ちょっと電話していい?」
掏明「いいけど、もう家だよ」
千尋「すぐ終わる、お父さんに電話する
だけだから」
掏明「…」
帰り道
実家に電話する事にした千尋
普段は用事がない限り電話しないのだが
一輝と話した事で
家族、父親の大切さを思い知らされ
電話する事に
千尋「…」
父『はい、もしもし』
千尋「あっ」
父『もしもし?』
実家に電話すると
母ではなく父が電話に出た
父が電話に出る事は珍しく父と話すつも
りだったが
変に緊張してしまい上手く
話せなかった
千尋「…」
父『千尋か?』
千尋「…うんっ」
父『母さんなら今、出かけてるぞ』
千尋「特に用事はないの、ただちょっと
お父さんと話したくて…」
父『珍しいな、もしかして仕事で何かあ
ったのか?』
千尋「仕事は順調だよ」
父『仕事はか…』
千尋「…」