私の掏明くん
第21章 チョコレート味
一輝「おばさん、また来たんだね」
千尋「おばさ…」
一輝「そっか、今日はバレンタインだも
んね」
千尋「あっ、うんっ…」
掏明「…」
かわいい顔して
相変わらず口の悪い子供だった
だけど相手はまだ子供だし、その言葉に
いちいち腹を立てても仕方ないと
気にしないようにした
千尋だが…
一輝「そうだ、おばさん知らないだろう
から教えてあげるね」
千尋「あのさ…確かに君から見たら私は
おばさんかも知れないけどそこは…」
一輝「パパの治療、3月いっぱいでもう
やめるんだって」
掏明「!?」
千尋「嘘…嘘でしょう?」
一輝「嘘じゃないよ、だってママが担当
の先生と話して決めたって言ってたから
本当だよ」
千尋「そんな…そんなどうして…」
一輝「お金だよ、お金」
千尋「お金?」