私の掏明くん
第22章 辛い記憶
千尋「あの、何かあったんですか?」
看護婦「本田さんの意識が戻ったんです
それで」
千尋「意識が!?」
慌ただしい病室
医者や看護婦さん達が
入れ替わり立ち替わり病室に入り治療を
行っていた
家族ではない千尋は
病室に入る事は出来ず病室の前でただ
治療が終わるのを待つ事しか
出来なかった
千尋「…」
貴子「千尋さん!?」
千尋「貴子さん」
貴子「さっき病院から連絡もらって意識
が戻ったって」
看護婦「ご家族の方は中へどうぞ」
貴子「はいっ…」
一輝「…」
千尋「…」
しばらくすると
貴子と一輝が病院に到着した
家族である二人は止められる事なく病室
に入る事ができ
千尋は一人
待つ事しか出来なかった
千尋「…」
一輝「おばさん」
千尋「…おばさんはやめてったら」
一輝「おばさんも中入ったら」
千尋「…いいの?」
一輝「別に無理に入れとは言わないけど
会いたいなら…」
千尋「ありがとう、じゃあ…」