テキストサイズ

不器用なタッシュ

第4章 シエロ

「おじゃま~。」


一応、一言。


靴を脱いで部屋に上がると、土屋がいきなり抱き付いて


「嘉之…しよ…。」


『しよ』?


「何を?」


主語がない事をいきなり言われて、分かるかよ。


「しよって言ったら、セックスでしょ!」


逆ギレされた。


マジ、訳解らん!


「何、盛ってんだよ!簡単に出来るか!」


てか、する気がしないし!


コンテストの事で頭いっぱいなのもあったが、俺はもう誰でもいい気がしなくなっていた。


「そんなヒステリックになって、どうしたんだよ?」


元々気紛れだけど、何も理由は無くない筈だ。


「煩いなぁ~!身体くっつけてれば出来るでしょ!」


「あぁ!出来ねぇよ!」


男だってそんな、単純じゃねぇよ!


面倒臭い!帰るっ!

ストーリーメニュー

TOPTOPへ