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不器用なタッシュ

第6章 不安

風呂から上がると、テーブルには胃に優しそうなモノばかり並べられていた。


野菜スープ、豆腐ハンバーグにお粥…。


俺の体調を気遣ってくれてる、香織の気持ちそのものだった。


無意識に、笑いながら


「旨そう…。」


そう呟く。


「今日は、アルコール抜きでいいよね。」


「あぁ…。」


香織は、烏龍茶をコップに注いでくれた。


「お口に合うか、分かりませんが…。」
「いただきます。」



箸を持って両手を合わせ、豆腐ハンバーグを一口食べた。


香織は心配そうに


「味、大丈夫かな?」


「あぁ、凄ぇ旨いよ。」


「ほ、本当に!?」


「自分で、食ってみな!」


本当に旨かった…。


こんな旨い豆腐ハンバーグ初めて食った気がして、自然と笑顔になれたんだ。

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