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不器用なタッシュ

第6章 不安

約一年半前

全体ミーティングと言うのに参加しなきゃいけなかった。


堅苦しそうで、面倒だな…。


久々にスーツを着る。


ネクタイ…簡単に一巻きじゃダメか?


「イル、ミオ、ノーメ…。」


ぶつぶつと一人言の様に呟く。


最近、時間の合間をみてイタリア語を独学し始めた。


この企画が落ち着いたら、またコンテストに応募を始めよう。


早く海外への基盤を作りたかった。


目指すは、イタリア!


まだいつになるか分からないけど、その時の香織の驚く顔を想像したりした。


「ぷっ!驚くだろうな…。Vai a vedere che…何だっけ?」


『一緒にイタリアに、行こう。』


そう言える日を必ず作ってみせる。

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