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不器用なタッシュ

第6章 不安

こうゆうのでは、余り緊張しないんだよね。


「須永嘉之です。」


丁寧にお辞儀して、はい終わり~じゃなかった…。


また、オッサン!


「須永さん、この作品はどんな思いで描いたの?」


俺は当たり障りなく答える。


「タイトル通りです。愛しい人と愛しい空間が作れる様にです。」


でもオッサンは、突っ込む


「じゃあ、愛しい人を思いながら描いたのかな?」


「まあ…はい…。」


何が言いたいんだよ…。


回りもなんかざわつくし、何か言っとけばいいんだろ!


「家族とか、実家のネコとか…思い付く限り…。」


まさか実は、『渡辺香織』です!…何て言えないしな…。


「ははは!なる程!素晴らしいですね!また今度、詳しく聞かせて下さい。」


「はぁ…。」


何かこのオッサン、見透かしてるみたいで、苦手だわ…。

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