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不器用なタッシュ

第6章 不安

「これから~須永さんと南さんの宣伝を勤めさせて頂きますぅ~!色々、聞いちゃいますので、宜しくでぇす。」


ペコリとお辞儀…やたら間延びする語尾だな。


「はい…こちらこそ、ご迷惑もおかけするかと思いますが…。」


香織との職場の関係が、どれくらいなもんか解らないけど、ひたすら笑顔を作ってみた。 


香織が、必死でここまで持ってきた企画だしな…。


今後の海外進出にも繋がるかもしれないし、トランスにも迷惑かける様な事は、出来ない…。


俺なりにかなり大人の対応に努めてみる。


大人の対応がどんな感じかは、詳しく解らないけど…。


すると

「渡辺さんが、須永さんを推すのも解る気がしてきましたぁ~。」


ちょっと、その言葉に気分良くなる。


「握手して貰っていいですかぁ~!」


「はい…喜んで。」


握手ね…俺の嫌な直感…この女多分、面倒臭そう!

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