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不器用なタッシュ

第6章 不安

食事中は少し進むと、関係者がお酌しに回り始める。


こうゆうのを見ると、会社員は面倒そうだなと思う。


担当の辻さんも、ビール瓶ととっくりを持って回っていた。


香織も同じく回っている。


あちこちに笑顔を振り撒いて、大変そうだな…。


関係者から香織は、労いの言葉を掛けられていた。


誰もが香織を評価している。


凄いよな…。


会社の為に…俺の為に…頑張ってる…妙な優越感が湧いてくる。


一応、俺たちのところにも、お酌に来たけど


「頑張って下さい!二人あっての企画ですから!」


一言励まして、然り気無く次に行ってしまった。


俺たちの関係は、誰も知らない。


別にここで、イチャつきたい訳じゃないしな…。


俺は、苦手なビールを一口飲み込んだ。

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