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不器用なタッシュ

第6章 不安

俺と香織の関係は誰にも言ってない。


香織が俺を推してる事すら、俺自身にも言ってないくらいだ。


だから、変な要因は作らない要にしなきゃいけない。


「まあ…トランスの人で、渡辺さんを気に入ってる人がいて…少し情報が欲しいみたいで。」


我ながら、適当過ぎる嘘だった…けど…


「本当ですかぁ~!渡辺さんモテモテですね!会社の人気投票でも、上位に食い込んでるんですよ~!」


あぁっ!?
人気投票だぁ~!


香織、そんな事一言も言ってねぇじゃん!


「可愛いし、スタイルも良いし~今回のプロジェクトで注目浴びたら、もう益々憧れの人ですぅ~!」


「そう…だね…。」


黙らせてぇ…。


自分で聞いといて、すっかり不機嫌になっていた。


香織を見ると、オッサンと楽しそうに話してるし…。


何か…苛々するな…。

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