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不器用なタッシュ

第6章 不安

「え~須永さん、独特の雰囲気あって近寄り難そうだけど~モテそうな感じだったから、彼女さんとか居ると思いました~!」


「そう…いつか落ち着いた時にでも考えるよ…。」


元木は、それでも話を続けてくる。


「合コンとかあったら、声掛けましょうか?あっでも、そしたらライバル増えちゃうかなぁ~!きゃは…。」


……どっかに埋めてくれよ…こいつ…。


それからも適当に話を合わせてる内に食事会は終わった。


二次会は無いみたいだから、俺はとっとと家に戻ろうとしたら


「須永さ~ん!何かありましたら、連絡しますね~!」


…マジ…うざっ!


でも、香織の事で使うから仕方ない。


頭を下げて、笑っておく。 


駅に向かおうと香織を見ると、オッサンと深刻に話をしていた。


イラ…。


あんだけ散々側で話してたのに、まだ足りないのかよ!


取り敢えず、一足先に戻る事にしたが、胸の奥からどうしようもなく、淀む感覚が湧いてきて苛々して仕方なかった…。

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