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不器用なタッシュ

第6章 不安

しばらく様子を見てると顔に赤みが差してきた。 


スヤスヤと寝息みたいなのも聴こえて、ちょっと安心した。


香織を起こさない様に、俺もベッドに入って寝ようとしたが、気になって中々眠りに着けない。


香織の横顔を眺める。


何で…ここまで無理をさせてしまったんだろう…。


香織は、何でもしてきてくれたのに…。


信じてる…筈なのに…俺の中に勝手に沸き上がって広がる不安が、変な衝動を掻き立てる。


それが、俺の意思なんだと思っていたんだ……でも…香織をこんなにしてまで、俺は何に執着してるんだ?


これ以上、何を望んでいるんだ?


俺はただ…香織が側に、ずっと居てくれればいいだけなんだ。


「香織……ごめん…。」



だから………



俺を絶対、独りにしないでくれ…。

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