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不器用なタッシュ

第7章 歪

思えば何が、元々原因なんだ?


俺は歪んでたのか…ズレたのか…。



どちらにしても、狂い始めていたんだな…。




それは一通のメールからだった。


送り主は、元木…

『こんにちは!さっき代理店で打ち合わせでしたぁ~梶さんと渡辺さんだけ残こって私は追い出されちゃいました~飲み会いつにします?』


え…二人だけで…。


携帯片手に、固まった。


本当だったら、疑う事じゃなかったんだ。


でも、いつの頃からか俺の精神はバランスが異様に悪くなっていた…。


香織が、絡むと特にだ…。


仕事でしかないのに…
元木が作った解りにくい文面…。


オッサンと二人きり…仕事以外の話もしてるのか?


いつもオッサンと話してる時は、楽しそうだった…。


瞬間、目の前の景色がグニャリと歪む……。


あぁ…本当に…こうゆう世界も存在してるのかもしれないな…。


自嘲的な笑いが、口元を歪める。

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