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不器用なタッシュ

第7章 歪

元木には、『分かりました』と一言かえし、メールが来てから二時間後に、香織にメールする。


『今日、来れる?』


『行けるよ!』


『分かった。部屋で待ってる。』


『了解!何か作るね!』


香織の返信をジッと見たまま、ソファーに座る。


機嫌良さげだな…オッサンに会ったからか…?


携帯をテーブルに置いて、両手を組んで口元に持ってくる。


無意識に貧乏揺すりする片足に、テーブルはガタガタ小さく音を立てた。


「……だよ……ろよ…。」


ブツブツ一人言を呟く…。


気を紛らわそうと、テレビを着けてリモコンでチャンネルを変えていき…


ゴンッ!!


リモコンを床に投げ付けた。


「はぁ…早く…。」


苛々し過ぎて、目眩がしそうだ…。


嫉妬じゃない……そんな簡単なものじゃない…。


この不安定さが、自分でもどうしようもなくて……




無性に香織を抱き締めたくて…
仕方なかった…。 

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