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不器用なタッシュ

第7章 歪

口の中を歯茎でくすぐっていき、舌を奥まで突っ込み根っこから引っ張るように絡める。


「はぁ…ふっ…。」


香織の声が、甘く漏れる。


俺の左腕にしがみ付くように握っている。


香織の頭を後ろから抱え込み、鼻を塞ぐくらい激しく押し付けると、苦しいのか呻きだす。 


「んっ!んっ!」


一旦顔を離してやると一気に息を吸い込む。


「はっ…苦し…。」


目を細めてぼんやり気味の香織に、今日の目的をようやく告げる。


「香織…。」


「はぁ…なに?」


香織を再度胸の中に抱き込んで、耳元で囁いたんだ。


「寝かせないから…覚悟しろよ…。」


香織の顔は…恐いものでも見るかの様に目を見開いた。


それが少し胸に痛みを走らせる。


でも、2ヶ月半の鬱憤は限界だった…。


怒りも、寂しさも、孤独感も…

どうしようもなく俺の中を引っ掻き回す感情が無くなるまで…


香織を抱くと…決めていた。

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