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不器用なタッシュ

第7章 歪

どれくらい時間が経ったかなんて解らなくなっていた。


ただ、俺は気がすむまで、香織に刻み付ける様に何度も何度も繰り返した。


「や…もう……嘉…之…ゆるして…。」


香織は泣きながら哀願してたけど、時々漏れる喘ぎ声が、拍車を掛けさせた。


「あっ……止めないよ…。二ヶ月半…溜まってた分だよ…。」


そう言って不敵に笑うと、香織が瞳から一気に水滴が零れ落ちる。


この涙は、俺だけのモノだよな?


途中、諦めたのか目をギュッと瞑り、悲鳴の様に叫びながら何度も達した顔が、凄い綺麗に見えた。



漏れる吐息も…


紅潮した肌も…


シーツを濡らすくらい、流した涙も……


全部、俺が作り出したんだ…。




だから誰にも…渡さない…。

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