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不器用なタッシュ

第7章 歪

「よう!嘉之、久々に呼び出すなんて、渡辺さんにフラれたか!」


アルコールやつまみを適当に買って来てくれた安岡が、シャレにならない事を言う。


「サンキュー。お陰様で、まだ仲良くやってるよ。金曜日の夜から、さっきまで一緒に居たんだ。」


そう言うと安岡は


「へっ!ずっと~凄いな渡辺さん、そんな拷問みたいな事!」


カチンッと来るが、安岡は無意識でいってるのか、サラって言ってのける。  


「ピザ頼んだ、何でもいいよな。」 


「おう~!じゃあ、腐れ縁に乾杯~!」


「…はいよ…。」


腐れ縁なら乾杯も、しなくて良かろうに…乾杯好きだな安岡は。


思わず学生時代を思い出して、口元が少し綻ぶ。

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