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不器用なタッシュ

第8章 決意

風呂から上がると、シチューを焦がさない様にかき回してる香織の姿。


トックン…。


胸の温かさが、ジンワリ広がる。


香織に近付き後ろから覗き込むと、クリームシチューの旨そうな香が漂う。


「腹、減った…。」


「もう少しだよ。煮込んだ方が美味しいから。」


「うん…いい匂い…。」


香織の腰に腕を回して、顔を擦り寄せた。


温かいな…。


香織はモゾモゾしながら


「嘉之っ他の用意するから、チューハイでも飲んで待ってて!」


「ん~。わかった。」


素直に従い冷蔵庫を開ける…何飲もっかな…。


「はい、これお摘みにして先に食べてて。」


「サンキュー。」


シチュー意外のサラダとおかずを渡され、キッチンから追い出された。


香織は何か楽しそうに見えた。


海外に行ったら、毎日こんな感じに過ごせるのかな…。




そしたら…毎日、君に感謝を伝えられる気がした…。

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