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不器用なタッシュ

第8章 決意

「楽しみにしてるね~。お休み!」


もぞもぞと布団に、潜り込み始めた。


コンテスト締め切りまで、しばらく期間がある…


その間俺は、実家で描きあげようとしていた。


香織に当分、会えなくなるな…。


「香織…もう一回…。」


「へっ?」


豆鉄砲でも喰らったみたいに目を見開いている香織に、俺は抱き締める様に覆い被さる。


頬にキスして、唇を重ね様とすると


「よっ、嘉之!実家、いつから行くの?」


「ん~?明後日の朝から。」


「そう…明後日なんだ…。ん…。」


言葉遮って、唇を塞いだ。


香織の感触…匂い…甘さ…カンバスに描く様に脳裏に焼き付ける。


「嘉之…。」



君の声…。



今でも……

俺の身体に刻まれて…

消える事はないんだ…。

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