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不器用なタッシュ

第3章 高校時代

放課後、美術室に向かいながら告白の仕方をあれこれ考えた。


『気になるんだけど…。』


伝わり難いか。


『話が合うから!』


だから何だ?


やっぱり…


『好きです。』…この一言に尽きるのかもな…。


「好き…。」


ちょっと呟くだけでも、心臓がバクバクしてくる。


こんなんで告白なんて、出来んのか! 


倉持は、サラって言ってたよな…。


真似しよったって、出来るもんじゃないし。


予行練習とか…安岡に相手してもらったら、一生これをネタにされるな!


ヤメヤメ!


そんな事考えてる内に美術室の前に着き、ドアに手を掛けようとすると


「好きです…。」


へっ?


告白してる…。


それは紛れもない…薄井の声だった。


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