不器用なタッシュ
第15章 対決
なんだよ――――ちゃんとやる気満々じゃねぇか。
まんまとこいつのにペースを狂わされるところだったわ。
また調子狂わされねぇように、さっさと本題に入った方が得策だろう――――。
「遠回しに言っても面倒だから、はっきり言わせて貰う」
「ん? どうぞ」
切り札を持っている強気に出ている俺の態度にも、小田切はちっとも臆しない。
きっと元からこいつは、こういう奴なんだろう。
こっちのペースに持っていくのは難しいだろうが、それでも必ず香織を諦めさせてやる!
ずっと胸の中で渦巻いていた怒りや憎しみを決意に塗り替えしていく。
「あんた……香織のこと、好きだよな?」
本題の前に俺の予想を確定させておこうと、小田切に香織への気持ちを敢えて聞いた。
「……あぁ、好きだ……」
やっぱり――――俺の読みは当たっていた!
だけど小田切は、香織にまだ気持ちを伝えていないんだ。
それは何故だ?
「何で……」
理由を聞き出そうとしたタイミングで、店員が小田切の頼んだものを運んできた。
「お待たせしました。ブレンド珈琲です」
「ありがとう!」
さっきまでのやり取りがなかったかのように、小田切は店員に微笑み掛ける。
「ごゆっくりどうぞ~」
店員の女は、頬を赤らめながらそう言って席を離れていった。
まんまとこいつのにペースを狂わされるところだったわ。
また調子狂わされねぇように、さっさと本題に入った方が得策だろう――――。
「遠回しに言っても面倒だから、はっきり言わせて貰う」
「ん? どうぞ」
切り札を持っている強気に出ている俺の態度にも、小田切はちっとも臆しない。
きっと元からこいつは、こういう奴なんだろう。
こっちのペースに持っていくのは難しいだろうが、それでも必ず香織を諦めさせてやる!
ずっと胸の中で渦巻いていた怒りや憎しみを決意に塗り替えしていく。
「あんた……香織のこと、好きだよな?」
本題の前に俺の予想を確定させておこうと、小田切に香織への気持ちを敢えて聞いた。
「……あぁ、好きだ……」
やっぱり――――俺の読みは当たっていた!
だけど小田切は、香織にまだ気持ちを伝えていないんだ。
それは何故だ?
「何で……」
理由を聞き出そうとしたタイミングで、店員が小田切の頼んだものを運んできた。
「お待たせしました。ブレンド珈琲です」
「ありがとう!」
さっきまでのやり取りがなかったかのように、小田切は店員に微笑み掛ける。
「ごゆっくりどうぞ~」
店員の女は、頬を赤らめながらそう言って席を離れていった。