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君と描き始める未来に

第7章 ひたすら滝島目線

結婚式も佳境に入り、小田切の挨拶になる。


「香織と出会う半年前に…私は婚約者を病気で失いました。絶望の淵に居た時…生きる希望を与えてくれたのが…彼女、香織でした。」


そこで敢えて光花ちゃんの話を出すとは思わなかったが、二人の絆の強さと、未来をしっかり見詰め始めた、小田切の意思を感じた。


「これかもずっと一緒に、幸せを描いていきたいと思ってます。」


ジ~ンと胸に響く。


以前、小田切は自分の事を


『こんな無機質な人間』


と、言っていた。


何でもこなしてしまう、器用貧乏。


『俺は何の取り柄もない…。』


とも言ってたな。


そんな小田切の人生に、香織ちゃんが一気に鮮やかに、彩ってくれたんだな…。


良かったな、小田切…きっと、光花ちゃんも喜んでるよ。


最後のサプライズ…受けとれよな。


ニンマリ俺は、笑っていた。

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