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君と描き始める未来に

第11章 君との思い出

「本当に…靴下可愛いよね。まさか見れた上に、譲っても貰えるなんて思わなかったなぁ~。」


ビール片手に、靴下を眺め香織に


「香織…本当に良かったかな?」


思わず問い掛けた。


「へっ?何が。」


「靴下…否応なしに…光花を思い出させてしまわない?」


俺はともかく…香織は、ただでさえ巻き込んで、辛い思いもさせた筈…。


「ふふ~前にも言ったでしょ。光花さんには、感謝してるって。」


「言ってたけど…。」


香織は、俺の肩に頭を載せてきた。


「だって…光花さんが居たから、志信は私を見付けてくれたし、同棲に引き摺り込んだんでしょ~。」


引き摺り…言い訳出来ない。


「ごもっともです…。」


「それに、志信は光花さんの事を忘れちゃダメなんだよ。」


「えっ…香織…どうゆう意味?」


顔を覗くと、ニッコリ笑って


「志信自身が、光花が生きてた証なんだから…。」


『生きてた証』


俺は…言葉の意味に、思わず息を飲んで固まった。

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