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君と描き始める未来に

第11章 君との思い出

「俺が…光花の…生きてた証?」


そんな俺の頬を香織は、両手で包み


「うん…光花さんの楽しかった事も辛かった事も…志信が分かち合ったでしょ。光花さんが一生懸命生きてた姿を志信が覚えててあげて欲しいな…。」


トクン…光花が、微笑む顔がまた浮かぶ…。


「私も幸せにして貰った分、一緒に分かち合いたいから、靴下を貰いたかったの…。」


香織の手を自分の手を重ねる。


「子どもがいつか生まれた時に、こんな素敵な人がパパとママを結び付けてくれたのよって…靴下を履かせてあげたいと思ったんだ。」


見上げて話す君の笑顔が、余りにも優しくて…胸が痛い。


光花の想いを未来に、繋げてくれるんだね…。


香織に出会わなかったら、俺で断ち切ってしまっただろう。


「香織……有難う…。」


「ふふ…それは、私も感謝してるから…。」


「感謝?」


「私を幸せにしてくれて…有難う…志信。」


クラリ…感動で目眩がしそうだ。

 
瞬間、香織を力一杯抱き締めた。


「香織……今日…したいな…。」


君をいっぱい感じたくて、仕方がない。


「うん…私も…したい…。」


身体を少し離して、おでこをくっ付けて微笑み合った。

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