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君と描き始める未来に

第12章 エピローグ

リビングに行くと、スパイスの香りが漂っていた。


「カレー?」


「うん!今日のカレーは、志信風だよ。」


「ははっ!そうなんだ。」


同棲当初、一緒にカレーを作った…それからも時間があれば一緒にご飯を作っている。


「楽しみだな~教えてくれればワイン買って来たのに。」


「うん!買って来てるよ!」


「えっ!そうなの?」


「はいはいっ!志信着替えてきなよ。」


「あっ…うん…。」


う~ん…何だろう~?


いつもと同じ様で、同じじゃない気がする。


ラフな格好に着替えて、リビングに戻った。


テーブルには、ホカホカのカレー以外にも、俺の好きなモノが並べられていた。


今日って、何かあったっけ?


「香織…今日って…。」


「はい!ワイン!」


「あっ…うん。」


渡されたボトルのコルクを抜いてグラスに注ごうとしたが、グラスは一つしかなかった。

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