テキストサイズ

君と描き始める未来に

第12章 エピローグ

それは小さなピンクの手帳…

『母子手帳』だった。


「ふふ…志信いよいよ、パパだよ~!」


「……うん…うん…。」


本当に…この日が来たんだ。


ジワジワと、温かいモノが広がってくる様だ。


「香織…有難う…。」


「ふふっ、楽しみだね!」


でも…気持ち悪そうにしてなかったよな…。


「つわりは、大丈夫なの?」


「それがね…その前に気付いたんだ。もしかしたらって思って病院行ってみたら、まだ3ヶ月目に入ってないけど、おめでたですって~!先生も良く気付いたねって驚いてたよ!」


「そうなんだ…。凄いな…。」


きっとこれは、女性にしか解らない感覚なんだろう。


子どもが、教えてくれるのかな…。


「何か…香織…。」


「ん~?」


俺は香織を包み込む様に、抱き締めた。


「凄い…嬉しいよ…本当に有難う…。」


「私も凄い幸せだよ。志信…有難う。」


お互い笑い合って、顔を寄せて…

キスをした…。

ストーリーメニュー

TOPTOPへ