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君と描き始める未来に

第3章 実家の魔の夜

最初は本当にドラマの様に、普通だった。


てか、ドラマは大抵何かあるけど。


「初めまして、渡辺香織と申します。」


深々お辞儀をし、母さんの好物の昆布巻きセットをお土産に渡す。


「初めまして。香織さん、疲れたでしょ、気を使わずにリラックスしてね。」


ニッコリ笑って優しく香織を受け入れる…まだ本性は表れていない。


香織は、母さんを見るや


「綺麗~!素敵~!」


と瞳を輝かせていた。
彼女曰く美しいものには、何でも感動してしまうとの事。


ビジネスマナーが身に付いて、大きいプロジェクトも成功させてる経験か、いざとなったら香織は立派な立ち振舞いだった。


おやじにも紹介し、両親も香織を一目で気に入った様で、会話を弾ませる。


「まぁ、インテリア会社にお勤めなの!お洒落なのはそういう事かしらね!」


「いえいえ~そんな!志信さんこそ綺麗なんで、やっぱり納得しました!」


本気の言葉に、母さんも気を良くして。


「あらあら~恥ずかしいわぁ~!香織、夕飯も食べていってね!」


ご機嫌だな…。
でも問題は…これからなんだ。


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