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君と描き始める未来に

第2章 指輪と混乱と我慢

事故の被害は思いの外酷くて、最初は意識を取り戻すのも危ぶまれ、取り戻しても障害が残るとまで言われたが…香織は、すっかり元気になった。


やっぱり基本的に、香織はタフなのかな?


意識が戻るまで、俺は毎日香織の側にいた。 


事故からの週明けに、会社と滝島に連絡を入れたら、滝島はすっ飛んで来てくれ


「小田切っ!オマエ大丈夫か!?」


きっと光花の事を思い出させたんだろう…。


水越光花…胃癌で若くして亡くなった、俺の元恋人。


光花の闘病の時や亡くなった時は、目に当てられなかったらしい。


やはり、弱り気味になっていた俺は


「香織の…香織の側に居て遣りたいんだ…。」


「小田切…。」


「側に居ないと…俺が不安なんだよ…。」


そんな俺の背中を擦って


「仕事は何とかなるから、オマエは香織ちゃんの側に居ろ!」


滝島は、力強く励ましてくれた。


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