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身代わり妹

第7章 喪失

ひと息つく間なく、婦長でもある俺の母が駆け寄ってきた。


「…何? 美姫なら今……」

「美優が来てない!」

母の顔は真っ青だ。


「携帯は?」

「繋がらないの‼︎」

半信半疑で美優の携帯を鳴らす。


『お掛けになった番号は、現在つかわれておりません……』

繰り返されるアナウンスに呆然とした。



『今、どこ?』

祈るような気持ちで送信したメールも、宛先不明で送信エラーを告げる。



─────美優?

一体どういうつもりだよ?


嫌な予感に胸が騒ぐ。



無断欠勤なんてしたことないやつだ。

寝坊してるだけだ……‼︎

そう言い聞かせ、俺は寮の美優の部屋へと走った。


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