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身代わり妹

第9章 再会

「やめた! 優柔不断な美優に質問はしない。もう俺が勝手に決める」

私の頬に伝わる涙を拭い、ニッと笑う凌太。



「美優、俺と結婚しろ。もう一刻も待たない。今すぐだ」


「えぇ⁉︎ 」

いきなりの凌太の命令口調に戸惑う。



「後で婚姻届もらってくるから、明日までには書いといて?」

「え?」


「あ…美優には聞かないんだった。明日までに書け! わかった⁈ 」

「は…はい……」


普段穏やかな凌太の、

強引で有無を言わさない話し方に、つい頷いてしまっていた。


満足げに笑った凌太は、先程の指輪をゆっくりと左手薬指に嵌めていく。


「ホントに? 私なんかでいいの?」

目の前の凌太の顔を見つめる。


「私は……凌太を裏切ったのに……凌太は許せるの?」


凌太以外の男に身体を許したんだ。

お金のために、何人も…何人も……。


今でも時々夢に見る。


快楽も何も無い。

ただただ繰り返された陵辱……。

積み上げられたお札……。



「……俺は美優がいい。美優じゃなきゃ嫌だ……」


ゆっくりと重ねられる唇。

誓いのキスだと言いながら、凌太は何度も何度も唇を重ねた。



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