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身代わり妹

第2章 嫉妬

「…………身代わり……?」

怪訝そうな顔をする凌太から、視線を逸らす。


「キスは特別だから…お姉ちゃん以外にしちゃダメだよ……」

「…………っ」


何言ってんの、私……。

何を期待してるの?


一週間前、半年振りに凌太の熱に当てられてから、心が掻き乱されてる。


「ごめんっ、帰るね」

凌太の腕を振りほどき走り出す。


「美優─────…っ」


なのに、また凌太の腕の中にいる。

唇には、凌太の熱が押し当てられる。


─────何で?

キスはお姉ちゃんと出来るのに、

身代わりは必要ないのに……。


苦しい……。

心が締め付けられて、酷く苦しいよ…。


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