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身代わり妹

第3章 解禁

寮に帰り、携帯を開く。


『初メール!
俺、美優に一目惚れ (*≧艸≦)』


浅川さんからの初メールは、衝撃的だった。


”新しい恋をしよう”

そう決めたけど、いくらなんでも早過ぎて心がついていかない。


(でも、可愛い……)

真っ直ぐな所も可愛らしい。



(なんて…返そうかな……)

携帯片手にベッドに寝転がる。


『ありがとう。嬉しい』

つまらない文章。

私の人生、本当につまらない。

いつも姉の身代わり。

そこに”瀧川 美優”は存在しない。



『ぢゃ、付き合っちゃお d(゚ε゚d)』

浅川さんからの返事にまた笑いが込み上げる。


浅川さんは姉を知らない。

浅川さんの中にはまだ瀧川美優しかいない。


「付き合っちゃお…か……それもいいかもね……」

姉を知らない彼なら、瀧川美優を愛してくれるかもしれない。


『うん。お友達から付き合おう』


─────やっぱり私はつまらない女だ。



『友達以上になれるように、俺、頑張るっ ( ̄^ ̄)ゞ』


浅川さんからのメールに、私はまた気付けば笑っていた。


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