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ただ…愛してる

第6章 会いたい。

見つめる先に
はなこさんは笑顔で、俺を見る

この穏やかな時間
何時から俺には、無かった?


『俺コーヒー苦手…』


はなこさんは
クーラーの効きすぎた店内を見渡しながら


『此処のコーヒー美味しいのに…残念』


下を向いて
唇を尖らせて俺を見た



『飲みたい。ちょーだい』


カップをもち
一口飲んだ


『うまい!なんだ…これ』



嬉しそうに俺を見ながら


『でしょ、苦手な人も大丈夫なんだよ』


はなこさんは…俺を違う人間にしてくれる…



『かえて…はなこさんのコーヒーのむ』


間接キス…した。


『え!でも新しいのにしようか?』



『いーの。旨いね、俺コーヒー苦手なんだよ。不味いしさ。』



母親が、タバコを俺に押し付ける時に必ず片手に持っていたのがコーヒーだった…




『優しい味なんだよね…ここの』


俺のコーラーを飲みほす
はなこさん…



『はなこさん…俺の彼女になって』



はなこさんの手を握る俺
握る手は汗ばむ



『うん…お試しに付き合うか…な』


苦笑いのはなこさん




はなこさんを引寄せ
肩にはなこさんの額があたった。




『今日から俺の…だからね。明日
部屋に来てよ』



躊躇いながら




『うん…わかった。』




身体が熱く
なんか…嬉しく飛び上がる気持ちに
なった。

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