テキストサイズ

ただ…愛してる

第11章 逃がさない

俺は…何も言わず
そのオーナーを見ていた…


平松さんの子供が
俺のカーディガンの裾を引っ張り


俺は
手を繋ぎ
病室を後にした。



長い廊下の椅子に座り

『ジュース飲むなりか?』


笑顔で俺をみた


『あ(笑)ころちゃんだ』


『なんのジュースがいいなりか?』


下を向いて
話し出す


『あの叔父さん…だれ?パパを叩いたの?』



不安一杯の瞳に


『ちがーう(笑)あの人はちがうよ♪
心配しない。大丈夫なりぃ』


自販機から取り出した
オレンジジュースを渡し



俺は…コーヒーを一口



『まずっ…』

口からでそうな茶色い液体


女の子は
笑う

曇りのない笑顔で俺を見上げる




はなこさんに
会いたいわ…

ストーリーメニュー

TOPTOPへ