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ただ…愛してる

第19章 ただ…愛してる

はなこさんの部屋は
優しい匂いがした

息子君が
友達と遊びに行くと言って
携帯を首からぶら下げ
出ていった。


久々に二人だけになった



緊張した。


『あいとが…あたしをストーカーして
いたのわ 知ってたよ。』




笑いながら
コーヒーカップを差し出した。




『まぢで(笑)恥ずかしいわ…』


俺の未練がましい姿を見ていた
はなこを呪いたい気分だった



『あいとは…絶対にあたしを見つけて
くれるって。自信あった。あの日から
あたしの心の時計は、止まったまんまだから…こんなおばさんだけど…また
あたしと一緒に…うぅん。傍に居させて欲しいの…』



向い合わせの
テーブルに座り…あの日の俺達が
また…時を刻む


静かに口をあけた。



『年齢関係ないっしょ。ソコに
何があんの?
俺は…ただ…愛してるだけだから。
一度はなこの手を離したけど…
もう 離すつもりないから…
全部俺が、受け止める。
下らないこと考えるなら…俺や
息子君の事を考えろよ!』



はなこさんは…コーヒーカップを
静かに置いた



『うん。じゃぁ。そうするね♪』



俺達の壁が崩れた

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