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砂漠の月、星の姫~road to East~

第2章 第二夜【国境の月~road to east~】

タリムは何も言わず、ただひたすら、その調べに身を任せ、聞き入った。静かな時間が流れてゆく。
―どうか、姫よ、生きて下さい。
 その時、唐突に、亡き恋人の別れ際の台詞がタリムの耳奥に蘇った。タリムは、何故、この男の曲を耳にしていて、心が安らぐのかをこの時悟った。

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