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砂漠の月、星の姫~road to East~

第3章 第三夜【砂の蜃気楼】

 タリム姫もソニンも何事もないような顔で普段どおりの生活を送ってはいるものの、その心の中は不安で押し潰されそうになっているのだ。
「フィーロ様は我が国でも名高い勇者でいらっしゃいますもの。ご心配なさるには及びません、きっと勇猛果敢に戦っていらっしゃることでしょう」
 ソニンが控えめに言うと、タリム姫は小さく頷いた。

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