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砂漠の月、星の姫~road to East~

第3章 第三夜【砂の蜃気楼】

 彼等は後々までこれを「神の怒り」だと噂し合った。それほどまでに、一国が砂の下へと埋没する様は壮絶であったのだ。
 いっときの悪夢のような時間が通り去った後、人々が眼を開いた時、小さいけれども繁栄と高い文化を誇った国は、跡形もなく消え去っていた。後には、ただ砂ばかりの砂漠が広がるばかり―。

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